« 元旦の中華街(横浜) | トップページ | 天神さま »

2012年1月 3日 (火)

ありえない多様性

昨年の12月、国立科学博物館などが主催する "21世紀の生物多様性研究 日本に生き物は何種いるか"に参加した。
一般に公開されるこの様なイベントに時々潜りこんで、研究者の話を聞くのが楽しい。

日本に生き物は何種いるか

毎年この時期に開催されるワークショップの第6回ということだ。
出席者の約半数は分類学の研究者や学生といった雰囲気だったね。

昆虫好きの私が一番面白かったのは、やはり東京農業大学 小島弘昭和授の"ゾウムシ:ありえない多様性"だね。

イギリスの生物学者ホールデンが甲虫類の多様性を"神の異常なまでの溺愛による"と語ったそうだ。
その甲虫の中でもゾウムシ類の種類の多さは尋常でないようだね。
現在、知られているのは6万種、推定では36万種と考えられているそうで、現生全動物の5%がゾウムシ類と聞くと、まぁ驚くしかないね。

綺麗なゾウムシ

宝石のように美しいからとても目立つ"ホウセキゾウムシ"は、天敵等に対する警告色らしい。

地域分化が著しいのもゾウムシ類の特徴だ。
小笠原諸島では、島ごとに種分化が進んでいる。
同じ植物に多種のゾウムシが依存し、体の大きさで棲み分けをしていたり、宿主(食樹)の転換をする習性があったり、とにかくゾウムシ類の多様化は現在も進んでいるようだね。

ゾウムシ類の形態上の特徴は、象の鼻のような長い口吻だ。
この口吻で硬い樹皮に穴を開けて産卵することができるので、多くの食樹を利用することができる。
これが、ゾウムシ類の多様化を導いた要因と考えられているようだ。

P6064611
(ヒメシロコブゾウムシ Dermatoxenus caesicollis

 P7110840
(オジロアシナガゾウムシ Nesalcidodes trifidus

 P8069570
(オオアオゾウムシ Chlorophanus grandis

昆虫に限らないが、現在、種が明らかになっているのは生き物の一部に過ぎない。
地球上の全生物種が解明される日がいつになるか誰にも分からないだろうし、多分、各専門の分類学者はそんな日は来ないと思っているんじゃないかな。
だから、生き物は面白いのだけどね。

Please click the nether banner if you sympathized with this blog.

にほんブログ村 写真ブログ 昆虫写真へ
にほんブログ村

にほんブログ村 花ブログ 季節の花へ
にほんブログ村

Thank you very much.

« 元旦の中華街(横浜) | トップページ | 天神さま »

鞘翅」カテゴリの記事

コメント

 そのワークショップ、私も行きたかったです。
 植物は逆に、亜種や変種を統合する動きにあります。例えば、「FLORA OF JAPAN」(現在刊行中の最新の知見に基づいた植物図鑑。ただし英語版)では、例えばシブツアサツキなどはアサツキのシノニム(学名が違うが同じもの)扱いにされてしまっています。種内の多様性の大きいという植物の特徴によるのでしょうが、慣れ親しんできた種が統合されて消えていってしまうのは寂しいものです。

Frank-Ken さん

植物や菌類のことは不勉強でよく分からないのですが、分類学者は大変だなぁと思いました。
でも、楽しそうですね。
アパトサウルスは、私が子どもの頃の図鑑は"ブロントサウルス(Brontosaurus)"で載っていました。属名が整理されるのは仕方ないですが、確かに少しさびしいですね。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ありえない多様性:

« 元旦の中華街(横浜) | トップページ | 天神さま »

ブログパーツ

  • 日本ブログ村
2019年9月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          
フォト
無料ブログはココログ