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2011年6月の記事

2011年6月30日 (木)

可愛いアンテナ

セマダラコガネ(背斑黄金:Blitopertha orientalis )は、広く日本で見ることができる小さなコガネムシだ。
中国やフィリピンなども分布域になっている。

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マメコガネがアメリカで、"Japanese beetle"と呼ばれていることは、以前書いた。

日本代表?

セマダラコガネは彼の地で、"Oriental beetle"と呼ばれている。

どうも、外来の害虫に出身国(地域)の名をつけるのは、よくあることなのかもしれない。
私たちも桜の大害虫であった蛾に「"アメリカ"シロヒトリ」と名付けているしね。

セマダラコガネの幼虫は、芝生の根を食害するから、彼の地でゴルフ場の芝に大きな被害を与えているようだ。

コガネムシ科の甲虫の触角は、先端が3つに分かれている。
カブトムシでもこれは同じ。

セマダラコガネを見ていると、触角の先端を頻繁に広げる。
飛び立つ直前は必ずといっていいほどだ。
この様がなんとも可愛らしい。

触角の先端には嗅覚細胞がある。
嗅覚を鋭くするには、この細胞がたくさん必要だ。こうなると触角がとても大きくなってしまう。

邪魔にならぬように普段は小さく畳んでおいて、必要な時に大きく広げる。
よくできているものだ。

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2011年6月29日 (水)

パンダっぽい

ちょっとした空き地には、クズが繁茂していることが多い。
蔓を触手のように伸ばして這い回り、そこで根を下ろして、勢力を拡大していく。
強靭でしぶとく、多少引っこ抜いたくらいでは、ビクともしない。
根こそぎ除去しなければ、駆逐することは不可能に近い。

Photo

オジロアシナガゾウムシ(Nesalcidodes trifidus )は、クズが生い茂っているところを探せば見つけることができる。
人には厄介なクズを食草に利用しているのだ。

雌は、クズの茎に傷をつけて卵を産み付ける。
孵化した幼虫はクズを食べて成長するのだ。
成虫もクズの幹に吻を突き刺して汁を吸う。

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ゾウムシのファミリーで、特に脚が長い種とは思えないが、前・中脚を蔓にしっかり絡ませてぶら下がるのが上手だ。
のっそりとした動き方と相まって、哺乳類のナマケモノを連想する。

雌雄が出会うのもクズの上だ。

P7014748

黒と白のコーディネートと体型が、何だかパンダっぽくてユーモラスだ。
アゲハチョウの若令幼虫も黒白のルックスだが、この配色は鳥のフンによく似ている。
捕食者の目を欺く効果があるのだろう。

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2011年6月28日 (火)

紫陽花の訪問者

紫陽花の季節が過ぎ去ろうとしている。

5月から8月にかけて、いろんな種のカミキリムシが活動する。
その中には、花を訪れて花粉を食べる洒落者がいる。

花を訪れるカミキリは、多種であることに加えて綺麗で可憐なルックスをもつ。
これがカミキリのマニアが多い理由だろう。

勿論、私もその一人だ。

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フタオビミドリトラカミキリ(Chlorophorus muscosus )は紫陽花が好きなようで、開花期には我が家の庭を訪れてくれる。

小さなカミキリだが、黄色のルックスはかなり目立つ。
黄地に黒の紋様を纏ったカミキリは意外に多い。
花にはクモなどの天敵が待ち伏せしていることがある。
どうやら黄と黒でハチに擬態して、天敵の攻撃を回避しているらしい。

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2011年6月27日 (月)

紫陽花

日ごろ、自宅庭の手入れを怠っているので、雑草が生い茂っている。
あまりに放置していると空き家同然の状況になる。アゲハチョウを呼ぶために植えた柚の木にも陽があたらない。
やむなく昨日、草刈りをした。

紫陽花の時季は、間もなく過ぎ去ろうとしている。

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可憐な花を咲かせていたドクダミも残りわずかだ。
クローズアップすると、ミズバショウみたいだ。

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3時間ほどかかってしまったが、草を刈り、伸びすぎた枝を払い、なんとかジャングル状態から脱することができた。
それほど暑くならず、草刈りにはよかったかもしれない。

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2011年6月26日 (日)

こどもの頃は

頭が写っていないが、これがキアゲハの幼虫だ。

P8206168

キアゲハ(黄揚羽:Papilio machaon )とナミアゲハ(並揚羽:Papilio xuthus ) は、成虫のルックスがよく似ている。
私も飛んでいる両種を見分けるのは難しい。

でも、幼虫の姿は全く違うのだ。
キアゲハの幼虫は、黒、黄、赤の色をまとい、緑の葉の上にいるとよく目立つ。
「食べたら危険」「私は不味い」をアピールする「警戒色」だ。

これに対して、ほぼ緑色をしたナミアゲハの幼虫は、葉と同化しているので見つけにくい。
環境中にひっそりと埋もれる「保護色」をしている。

同属の両種が、鳥などの天敵から身を守る戦略が真逆という不思議。
食草の違いも関係してるのだろうか。面白いねぇ。

家庭菜園やガーデニングを楽しんでいる人にとって、キアゲハはとんでもない害虫だろう。
パセリなんかアッという間に葉が消え失せてしまうほどの大食いぶりなので、丹精込めた野菜を守るためには駆除するしかない。
キアゲハにとって、最大の天敵は人かもしれないね。

だとすれば「警戒色」など何の役にも立たないなぁ。

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2011年6月25日 (土)

遠くて近いフランス

22日の夏至から猛暑が続いている。
梅雨明けはまだ少し先のようで、週末の天気はすっきりしない。
風が強いのもあって、カメラを手に出かけるの躊躇わせる。
勘弁してほしいね。

本格的な夏が待ち遠しい。
大きなアゲハチョウが元気に飛び回っているのが、私の夏の原風景だ。

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キアゲハ(黄揚羽:Papilio machaon )は、日本で広く見ることができる代表的なアゲハチョウだ。
小学理科の教科書にも載っているから、名前を知っている人も多いだろう。
ナミアゲハとよく似ているので見分けるのが難しいかもしれないけど、この両者が「国民的アゲハ」だろうね。

私が住む横須賀では、3月から10月頃まで、年に4回成虫が発生する。
幼虫の食草はセリ、ハマウドなどのセリ 科植物。
家庭菜園がブームだが、ニンジン、ミツバ、パセリなどの野菜もキアゲハの食草になる。

住宅地、里山、奥山、いろんな所で見ることができるのは、食草の分布が広いからだ。

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羽化したばかりの個体は美しい。
黄地に黒のラインがくっきりと映え、後翅の赤と青の斑紋が良いセンスだ。

キアゲハはユーラシア大陸と北米大陸に広く分布する。
ユーラシアの東縁の日本でも、西端のフランスでもキアゲハを見ることができるのだ。

文京区に「虫の詩人の館」という施設がある。
A.ファーブルに関連する資料が展示されていて面白い。

展示品の中に、ファーブルが観察したであろうフランスの昆虫たちと、これに対応する日本の昆虫たちの標本がある。
驚いたのが、同一種(亜種だけどね)として、キアゲハが日仏双方の標本箱に収まっていること。

遙かなフランスでファーブルが観察したであろうキアゲハを、日本で見る不思議。
約1万キロメートルの距離を心が駆ける。

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2011年6月24日 (金)

プラレール

子どもの頃、大田区に住んでいた。
蒲田は、よく両親と買い物に行った思い出の場所だ。

蒲田といっても、繁華街はJR蒲田駅の周辺にあって、京急蒲田は商店街の外れ、広い第一京浜道路(国道15号)沿いの平屋の小さな駅だった。
私が通っていた大森第三小学校では、子ども一人で第一京浜の東側へ横断することを禁じていた記憶がある。
子どもにとっては、まさに世界の果てだったね。

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昨日、出張で京急蒲田駅を利用した。
昔から、第一京浜のこの周辺はいつも渋滞していたのを覚えている。
渋滞を解消するために始まった、京急蒲田駅前の立体交差工事は、開始から丸10年が経過したが、まだ続いている。
調べたら2015年に完成予定とのこと。まだ先だねぇ、気長に待つといったところか。

手前が横浜方面で、左側が駅舎、右手が羽田方面になる。
羽田空港の地下に乗り入れている空港線は、上下線の線路を縦に重ねた特異な高架を走る。
京急蒲田を出発したら、直ぐにほぼ直角の急カーブだ。
まるでプラレールの線路ではないか。面白い。
京急とトミーはコラボ商品を何種類か開発している。
京急蒲田を再現したプラレールとトミカのセットが販売されたら愉快だ。

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歩道橋から反対側の横浜方面を見るとこんな様子。
こちらでは、第一京浜と環八の立体交差を工事している。
道路沿いにマンションが林立しているのが昔と変わったなぁ。

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2011年6月22日 (水)

本当の蓼食う虫

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それでは、蓼(ヤナギタデ)を食う虫とはなんだ?

ハムシ科の何種類かの昆虫がヤナギタデを食草としている。

ハムシといっても、「羽虫」ではなくて「葉虫」だ。
ハムシ科の昆虫は、幼虫が食草をモリモリ食べるだけでなく、成虫も後食することが知られている。
一生の糧を蓼に依存しているのだ。
これしか食べないのだから好きも嫌いもないが、これぞ「本当の蓼食う虫」だろう。

ヤツボシツツハムシ(八星筒葉虫:Cryptocephalus japanus )もヤナギタデを食草として利用するようだ。
(写真はヤナギタデの葉ではない。ヤナギタデにいるヤツボシツツハムシを私は未確認)
ヤツボシツツハムシはハムシ科の中ではかなり大柄の種で、ちょっと見るとテントウムシのように見える。
単独で見るとなかなか可愛いが、集団で食草に群がっている場面は少し引いてしまう。食草の葉はボロボロだ。

実は、ヤナギタデは食用として人にも利用されている。
辛みが強い葉は、香辛料として古くから使われてきたようだ。
河川敷に群生していることも関係するのだろうか、川魚の刺身のツマに添えられることも多い。

人も食べているのであれば、なにもわざわざ虫を引っ張り出さずとも、

蓼食う「人」も好き好き

でよかったと思うけどねぇ。

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2011年6月21日 (火)

蓼(の近縁を)食う虫

シジミチョウ科のチョウは小型で愛らしい。
ゼフィルス(ミドリシジミ属)のような美麗種もあるが、地味な色の種が多い(特に翅の裏側は褐色や灰色)。
翅の模様はどの種も美しいけれどね。

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ベニシジミ(紅小灰蝶:Lycaena phlaeas )は、オレンジ色の翅をもつ綺麗なチョウ。後翅の裏側にある紅色の帯が艶やかだ。

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明るい陽光を浴びた緑の葉によく映える。
前翅の裏も明るいオレンジ色。
後翅の裏に艶やかな紅色の帯がある。
翅を閉じてとまっていてもかなり目立つルックスだ。

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幼虫の食草はスイバやギシギシなどのタデ科植物で、雌は食草に卵を産みつける。
スイバなどは代表的な「雑草」でいたるところに、元気に茂っている。

ベニシジミは世界的に繁栄していて、ユーラシア大陸と北アメリカ大陸に広く分布する北方系の「草原の蝶」だ。
開墾によって草地が生じれば、ベニシジミの生息地が拡大する。
人の活動が昆虫に与える影響は大きい。

タデ科のスイバ(酸い葉)やギシギシを食草にしているから、ベニシジミも、一応「蓼食う虫」の一員だ。

蓼食う虫も好き好き
タデの辛い葉を食う虫もあるように、人の好みはさまざまであるということ。
(大辞泉より)

こんな諺になっているが、スイバやギシギシは洋の東西で古来から食用や薬用にされているようだ。
辛味や酸味はあるが、人が食べられないわけではない。
まさに「好き好き」といったところ。

因みに、単にタデというときは、ヤナギタデ(蓼:Persicaria hydropiper )を指すことが多く、「蓼食う虫も好き好き」の蓼もヤナギタデのことだ。
ベニシジミはヤナギタデを食草にしないので、厳密には「蓼(の近縁を)食う虫」かな。どうでもいいけどね。

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2011年6月20日 (月)

もっと頑張れ NHKの自然番組

19日(日)のNHK「ダーウィンが来た!」は、信州伊那谷のキイロスズメバチの生態を取り上げていた。

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この映像のほとんどが、以前、別の番組で放映された映像を再編集したものだった。

NHKは、「ダーウィンが来た!」の前に、「地球・ふしぎ大自然」という自然番組を放映していた。

この「地球・ふしぎ大自然」で2005年2月に放映した「“巨大マンション”を作れ!信州 スズメバチ家族の秘密」と、19日の内容がほぼ同じだったのだ。

「地球・ふしぎ大自然」は国内の生き物を地道に取り上げて、番組スタッフの熱意と生物に対する愛情が感じられて、毎週、欠かすことなく視聴していた。

「ダーウィンが来た!」になってから、海外制作会社の番組を購入して放映することが多くなり、日本の動物や昆虫を取り上げることが少なくなったように思う。

番組購入を否定するわけではない。
自然番組の制作経費が嵩むことも承知している(野生動物相手だからねぇ)。

しかし、身近な生物と人の関わりを子どもたちに紹介することが、この国の美しい自然を未来に残すために必要なのではないか。

NHKの自然番組はすばらしい。
ハイビジョンになってからは臨場感が格段に増している。

保有する豊富なライブラリを活用するのはよいが、編集でお茶を濁すのではなく、NHKにはもっと魅力的な自然番組の制作を頑張ってほしい。

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2011年6月18日 (土)

根競べ

カワトンボ(Calopterygidae )のファミリーは、その名のとおり山地の渓流沿いを主な住みかにしている。

成虫の活動期間が5~8月くらいの種が多く、春から初夏にかけて渓流を訪れると出逢うことができる。

三浦半島で最高峰の大楠山の麓では、ミヤマカワトンボ(深山川蜻蛉:Calopteryx cornelia )が多く見られる。

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トンボは、飛翔している昆虫を捕食する優れたハンターだ。。
トンボを捕まえたことがある人は知っているが、6本の脚には獲物を逃がさないようにゴワゴワした細い剛毛がたくさん生えている。

トンボの複眼は大きく発達しているが、カワトンボの眼もこのとおり立派だ。
さぞかし、広い視野を持っているのだろう。
カメラを構えてそっと近づくのだが、気配を感じるとスッと飛び立ってしまう。すぐにほぼ同じ場所に戻って来ることが多いけどね。

カワトンボには私がどのように見えているのだろうか?
敏感でなかなか近寄らせてくれないので、撮影はいつも根競べだ。

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2011年6月17日 (金)

「アゲハ蝶」のモデル

私がよく聴くポルノグラフィティの楽曲に「アゲハ蝶」がある。
曲名が良い(?)のでもちろんお気に入りだ。

初めて聞いた時、数多のアゲハチョウ科のどの種ををモデルにしているのかが気になった。

喜びとしてのイエロー

憂いを帯びたブルーに

世の果てに似ている漆黒の翅

キアゲハ(黄揚羽: Papilio machaon )?
後翅にわずかにブルーが入っているがそれほど目立たない。
全体にイエロー地の翅なので「漆黒」とはイメージが異なる。

カラスアゲハ(烏揚羽:Papilio bianor )?
イエローがないし、とても美しい前翅は「漆黒」ではない。

アオスジアゲハ(青条揚羽:Graphium sarpedon )?
曲のテンポは、アオスジアゲハの飛び方にピッタリだ。
このチョウは、ただ単に飛ぶのが好きなのではないかと思うほど活発に飛び回る。
移り気な女性のようにね。
しかし、翅の地色は茶が入っていて「漆黒」ではないし、イエローがない。

CDジャケットの写真を見て、あれっと思った。国内のアゲハチョウではなかった。

調べてみたら、インドネシアのセラム島に生息する

セラムタイマイ(Graphium stressmanni )

によく似ている。
ブルーはアオスジアゲハによく似た透明感の高い青だ。
しかし、セラムタイマイの後翅には、CDジャケットの写真のような強いイエローはない(写真と標本だけではよくわからないけどね)。

結局よくわからなかったのだが、タイマイであればアオスジアゲハの親戚だ。
飛び方も似ているかもしれない。曲のテンポにピッタリだ

でも、

ヒラリヒラリと舞い遊ぶように

姿見せたアゲハ蝶

夏の夜の真ん中 月の下

は、どうしたものか。
セラムタイマイは夜行性のチョウなのか?

まさかね。

セラム島に行ってみたい。

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2011年6月16日 (木)

どくとるマンボウ昆虫記

空いている時間があれば、ブログはまとめ書きをする。
先週末は大雨だったので、ゆっくり寝坊をしてから、撮り貯めた写真を使って4本ほど書いた。

2,3年前の写真を使って、ウスバシロチョウとセンチコガネを題材にした。
特に考えがあったわけではない。
6月に撮った写真を探していたら、たまたま目にとまっただけだ。

糞虫のことを考えていたら、中学生の頃に夢中で読んだ「どくとるマンボウ昆虫記」にスカラベのことが書かれていたなぁと、ボンヤリと記憶が蘇った。

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北杜夫が好きだった。
ユーモアに富んだ(時々ペーソス)エッセイの「マンボウ」シリーズにハマってしまい、文庫版ですべて持っていた。
初期の小説「幽霊」「渓間にて」「夜と霧の隅で」などは、もの悲しい雰囲気に惹かれて(思春期だねぇ)、何回も読み返した。

もう20年以上も読んでいない「昆虫記」が無性に読みたくなった。
家のどこかに文庫本があるはずだが、家宅捜索するのが面倒くさい(親の家に置き放しかもしれない)。
仕方がないので、アマゾンで昆虫記の文庫版を注文した(今も売れているようで、北杜夫ファンとして嬉しい)。

次の日、昆虫記が宅配便で届いたので、パラパラと頁をめくって驚いた。

「詩人の蝶」の章でウスバシロチョウを、その次の「神聖な糞虫」の章で糞虫を題材にしている。

私の記憶力が良いわけではない。むしろ、最近は物忘れが多くなってきた。
題材の順序がたまたま一致した偶然なのだろう。

こんなこともあるんだなぁと、不思議で少し嬉しい気持ちになった。

ゆっくりと昆虫記を読み返そう。中学生の自分に会えるかもしれない。

35年も経てば少しは成長したのだろうが、人間って変わらない部分が多いのかもしれないな。

少なくとも、今も虫好きであることに全く変わりはない。

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2011年6月15日 (水)

雪隠

食事 前 中 後の人はスキップ!

雪隠(せついん、せっちん)
 便所 かわや 東司(とうす) 
  大辞泉より

黄金(こがね)
 1 きん おうごん 2 大判・小判などの金貨
  大辞泉より

「せついん」が「せっちん」→「せんち」に訛ったのでわかりにくいが、便所に黄金という、なんとも奇妙な組み合わせの名前を持つのがセンチコガネ(雪隠黄金:Geotrupes laevistriatus )だ。

Photo

センチコガネ科(Geotrupidae )の昆虫は、動物の落し物を餌とするいわゆる「糞虫」だ。

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写真のセンチコガネは地味だが、このファミリーには金属光沢を放つ美麗種が多い。
種類や個体によって、紫、藍、緑、金など多彩なバリエーションがあるので、その筋の虫屋に人気がある。

黄金のように美しいルックスで糞を食べる。
このギャップがたまらなく面白いね。
創造主がいるとすれば、その悪戯心に脱帽だ。

センチコガネは、放置された犬の糞にも集まってくる。
全く迷惑千万なことで、飼い主にはきちんと始末しろと言いたいところだが、センチコガネがいる時は、まぁラッキーと思える(勝手なものだね)。
幼虫から成虫まで生涯の食事はすべて動物のウンチ。
一生でどのくらいの糞を分解してくれるのか知らないが、物質循環に果たす役割は大きい。
犬の糞を放置する飼い主は、センチコガネに感謝すべきだろう。

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2011年6月14日 (火)

神様の親戚

ヨーロッパから中央アジアの高地に分布するアポロウスバシロチョウ(Parnassius apollo )は、ヨーロッパで人気があるチョウだ。

種小名の「apollo 」はギリシャ神話に登場する神様のアポロンから、属名の「Parnassius 」はアポロンを祭ったギリシャのパルナッソス山に由来する。

さしずめ、神アポロンの化身といったところだろうか。

生きているアポロウスバシロチョウを見たことはないが、この蝶の標本は、大抵の自然博物館に展示されている。
後翅の上品な赤い斑紋が美しく、名前に負けない高貴な雰囲気がある。

この神様の親戚が日本にもいる。

その一種が、ウスバシロチョウ(薄羽白蝶:Parnassius citrinarius )だ。

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北方系のチョウなので南西日本の分布は限られるが、北海道から本州、四国にかけて分布する。
神奈川県でも西部の山地で見ることができる。

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白く半透明の翅には黒い模様がある。
ヨーロッパに住む神様の特徴である赤い斑紋はないが、上品な雰囲気はよく似ている。
慎ましくて日本的かもしれない。
胸と腹に細かい体毛が密生しているのは、北国のチョウだけに寒さ対策なのだろうか。
黄色の胸が質素なルックスのワンポイントになっている。
フワフワとゆっくり飛ぶ様も優雅で、さすがは神様の御親戚だ。

年に1回、5~6月頃に羽化する。つまり、成虫を観察できるのは今の時季だけだ。

Parnassius 属は、地球の気候が今よりもっと寒冷化していた頃、ユーラシア、北米大陸に広く分布していたようだ。

やはり神様の親戚であるウスバキチョウ(薄羽黄蝶:Parnassius eversmanni )の分布は、日本では北海道の大雪山系の高山に限られる。
氷河期には広く分布していたが、気候が温暖になるにつれて、寒冷な高山でしか生き残ることができなかったのだろう(氷河期の生き残りといわれる所以だ)。
因みに、ウスバキチョウの食草は高山植物のコマクサだ。

昆虫の分布をみると、気候変動や環境の変化に対応しながら、時間と場所を超えて種が繋がっている様が面白い。

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2011年6月13日 (月)

必死剣 虫刺し

アブの仲間に、ムシヒキアブ(虫引虻)という名のファミリーがある。
名前のとおり、他の昆虫を引っ捕えて自らの糧とする大型のアブ達だ。

昆虫の世界には、ハチ、トンボ、ハンミョウなど名だたる猛者が勢揃いだが、このムシヒキアブも凄腕のハンターだ。
昆虫界で最強と主張する人もいる。

好みの獲物はコガネムシやテントウムシの甲虫類のようだが、スズメバチやオニヤンマを捕えることもあるそうだ(私は見たことがないいけどね)。
食物連鎖の上位にあるスズメバチを狩るなんて、にわかには信じられない。

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アオメアブ(青眼虻:Cophinopoda chinensis ) の複眼は、見る角度や光源によって色が変わって見える。
太陽光では美しいエメラルドグリーンに輝やく(ストロボ光では赤みが強くなる)。

1枚目の写真は、アオメアブがコガネムシ類を捕まえたところ。
動きは俊敏で、一気に獲物に飛びかかる。
大きな眼で、獲物の動きを的確に捕えているのだろう。
(飛翔中の獲物を捕まえることもできるそうだ。)
鋭い吻を獲物に突き刺してその体液を吸収する。
外敵から防御するために、甲虫類の前翅は固い鞘翅になっている。
腹側の外骨格もかなり丈夫だと思うが、ムシヒキアブの攻撃には無力だ。

Pict6272

こちらはバッタ類を捕まえたところ。
かなり大きなトノサマバッタかクルマバッタだと思うが、うまく捕まえるものだ。
バッタの強力な後脚で蹴られたりしないのだろうか。

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オオイシアブ (大石虻:Laphria mitsukurii )は、なんとも凄まじい顔をしている。
まるで荒くれ武者か山賊の風貌だ。
この頭部の毛には、いったいどんな機能、効果があるのだろうか?
相手を威嚇する必要などないし、毛の効果はさっぱりわからないが、とにかく凄い面構えだ。
オオイシアブが捕まえたナナホシテントウの体液を吸収している。
剣の様な吻で、獲物を見事に一刺しだ。
題して「必死剣 虫刺し」といったところかな。

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2011年6月11日 (土)

誰かに踏まれました?

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コカブトムシ(小兜虫::Eophileurus chinensis )は、体長が2~3cm位の小さなカブトムシの仲間だ。
カブトムシといっても、一見、クワガタムシの雌か大きなゴミムシくらいにしか見えない。
でも、よく見ると(老眼にはつらいが)頭に冗談みたいに小さな角を一本持っている。
なるほど、カブトムシ?だ。

前胸が大きく凹んでいるが、これが雄の標準的なスタイル。
初めて見たときは、気の毒に誰かに踏まれてつぶれてしまったのかと思った。

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私がこの昆虫を見たのは僅か2回だけ。日中に山歩きをしている時、ヨロヨロと路上を歩いているのを見つけた(基本的に夜行性らしい)。
日本中に分布しているようなので、個体数が著しく少ないわけではない(らしい)。
カブトムシといえば、真夏にクヌギやコナラの樹液に集まるイメージが強いが、この小さなカブトムシはそんなところにはいない。

普通の昆虫は、時と場所がマッチしていれば、大抵は見つけることができるが、この小さなカブトムシ?は、はっきりとした「集まる場所」というものがない(らしい)。

餌は、他の昆虫の幼虫や死骸らしい(私はその場面を見たことがない)。

「らしい」ばかりでなんとも書きづらいが、私が知らないのだから仕方ない。
生態がよくわかっていない昆虫のようだ。

出会いは偶然(運)に左右される。

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2011年6月10日 (金)

ホタルブクロ

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ホタルブクロ(蛍袋:Campanula punctata )は、初夏に大きな釣鐘状の目立つ花を咲かせる。

山歩きをしていると道端によく咲いている。
自宅の庭にも(勝手に)生えているから、珍しくもない。

ありふれているけど、花の色(白から紫まで様々。薄い赤が綺麗)と俯いた形が私の好みだ。
名前もよい。開花時期が蛍と同じ時季に開花するのが由来だろうか。

沖縄地方は、もう梅雨明けしたが(ちょっと早過ぎないか?)、週末の天気は雨模様。
梅雨に雨がなければ困るが、休みの日は勘弁してほしいね。

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2011年6月 9日 (木)

Give and Take

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コアシナガバチ(小脚長蜂:Polistes snelleni

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セグロアシナガバチ(背黒脚長蜂:Polistes jadwigae

アシナガバチの成虫(働きバチ)は、葉の上でチョウやガの幼虫(イモムシ、ケムシだね)を狩る。
草むらの上を、ゆっくりとあちらこちらを飛びまわり、獲物を探す。
手頃な大きさの獲物を見つけたら、一気に跳びかかり、丈夫な顎で肉を切り裂く。

獲物は自らの餌ではない。巣で待つ同胞の幼虫(妹か弟)に与えるのだ。
巣には飛んで帰らなければならないから、運搬しやすいように獲物の筋肉を適当な大きさの「肉団子」にする。

この作業が素早い!
襲いかかってから、ほんの数分で肉団子の出来上がり。
あとは、前脚と頤で肉団子をしっかりと抱えて巣へ飛び帰る。
見事な仕事だ(速すぎてじっくりシャッターを切ることができない)。

巣に戻った働きバチは、幼虫に肉団子を分け与える。

それでは成虫の餌は?

成虫は、幼虫が唾液腺から分泌する液体を口移しで受け取る。
この液体の成分は栄養に富んだ糖やタンパク質だ。

幼虫に餌を与える成虫は、幼虫から糧を得ている。
いったい、どちらが養われているのか分からなくなるではないか。
成虫は報酬目当てに、幼虫に給仕しているのか?

社会性昆虫の生態は不思議なことばかりだ(複雑怪奇な人の社会には敵わないけどね)。

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2011年6月 8日 (水)

野で産まれるシルク

イモムシ、ケムシが苦手な人はスキップ!

自宅の庭には数本のクワが自生している。
大きくなり過ぎないように時々剪定するが、昆虫が集まるので大切にしている小さな木だ。

子ども達が小学生の頃、理科の授業でカイコ(蚕:Bombyx mori  )の観察をした。
昆虫の変態を学ぶのに扱いやすい教材なのだろう。
持ち帰れる子は自宅で飼育することができた(虫が苦手のお母さんは、さぞ困ったことだろう)。
毎日、私は子どもより熱心に10頭ほどの蚕を飽きることなく眺めていた。
初めは、アゲハの幼虫に比べるとあまり見栄えがしないなぁと思ったが、飼っているとだんだん可愛くなってくる。
蚕の幼虫はかなりの大食漢で、毎日、大量のクワの葉を食べる(蚕食とはよくいってものだ)。
食べた量を記録すればよかったと後悔しているが、この時は庭のクワがとても役立った。

土曜日に、庭のクワでクワゴ (桑子:Bombyx mandarina ) の幼虫を1頭見つけた。

クワゴはカイコと近縁のガだ。
幼虫の体色は、カイコの白に対して、クワゴは茶褐色。
でも、ルックスは似ている。当然、食草はカイコと同じクワの葉だ。

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純白のカイコの繭から採れる糸が絹。
古来、絹は最高級の繊維として重宝された。養蚕の歴史は少なくとも五千年といわれる。

人は、より白く、より多くの糸を産するカイコを選択してきた。
カイコは人に飼育されることによって、枝にとまる必要がなくなり、腹脚が退化した(成虫の翅はかろうじて残っているが、あと五千年もすれば無くなるのではないか?養蚕が続いていればね)。
屋外に放っても枝にとまることすらできない。
人の飼育下でなければ、生きることができない昆虫なのだ。

クワゴはカイコの原種といわれている(詳しいことはわかっていないらしいけどね)。
もちろん、4対の複脚と1対の尾脚がちゃんとある。
クワゴがつくる繭は、カイコと比べて小さく(つまり糸の量が少ない)、色も黄色がかっている。
しかし絹であることには違いない。
人知れず、クワゴは自らのためだけに絹を生み出して、世代を継いでいく。

親戚みたいな両種だが生き方が全く違う。しかし、種として存続しているという点ではどちらも勝者だ。

生き物が生存する方法は、一筋縄、単純ではないね。

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クワゴの幼虫は、よくこんな恰好で枝にとまっている。
どうも、自らを枝に見せかけているようだ。
もっと茶色で太い枝にいれば目立たないと思うが、これではバレバレ。

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頭部は意外と小さい。これもカイコとよく似ている。

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2011年6月 6日 (月)

不快な「虫」

開催場所は、横浜駅周辺で最も人通りの多い場所のひとつ。土曜日だったので通りすがりの買い物客などが足を止めて展示に見入っていた。

「不快」は人の主観だから個人の感性によって異なるし、程度もあるだろう。
どの「害虫」や「害獣」をどの程度不快と感じるのだろうか?
「自分には関係ない」と思う無関心派はチラッと見てスルーだろうしね。

当然ながら、生き物好きの私が不快と感じる昆虫は少ない。
例外のひとつが「カマドウマ」。子どもの頃からなぜか気味が悪い(もちろんカマドウマなんか展示していなかったけどね。最近見ないなぁ)。

ともあれ、一般の人にとって「不快」な虫も、虫好きにとっては興味深い。

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暖地性のイエシロアリ(家白蟻:Coptotermes formosanus )は、木造家屋に大規模な被害を与える厄介者で、神奈川県でも増えているようだ。
15年ほど前の研究では、「野外では本州では静岡県以南、屋内では神奈川県まで」とされていたが、生息域が拡大している。
これもまた、地球温暖化の影響が示唆されている(暖地性生物の分布域の拡大を、すべて地球温暖化に拠るのは適当ではないと思うけどね)。

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人に最も身近な不快害虫と言えばやはり「ゴキブリ」だろうか。
代表的選手は、住宅でよく見るクロゴキブリ(黒蜚蠊:Periplaneta fuliginosa )と、ビルや飲食店でお馴染みのチャバネゴキブリ(茶翅蜚蠊:Blatella germanica )。

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ハチ類は好きな昆虫なので、不快と思ったことはない。
毎年、アシナガバチの巣が自宅にできればいいなと思う。
いつでも好きな時に観察することができるからね(今年も「待ちバチ来らず」だったけれど)。

とは言っても、人の生活圏と重なる場所に、スズメバチやアシナガバチが営巣したら、駆除が必要な場合がある。
これら社会性のハチは、巣を守るために全力をあげて攻撃してくるからだ。
7月を過ぎると、スズメバチやアシナガバチの巣は急速に大きくなる。早期に発見して駆除するに限る。

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これは、地中から掘り出したオオスズメバチの大きな巣。
直径が50cm位はあるだろうか。上下を逆さにして展示している。
多数の六角形をした育房が、規則正しく並んで美しい。
白いふたが付いた育房は蛹のステージだ。
こうして見ると、全く利用されていない育房が多いことに気づく。

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2011年6月 5日 (日)

不快な「獣」

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そごう横浜店前の新都市プラザで「人に不快な虫・獣展」が開催されていた。
主催は、害虫駆除業者が構成する神奈川県ペストコントロール協会という団体だ。
開催日の6月4日は、ムシの日だ。7月4日までの1か月がムシナシ月間とのこと。親父ギャグ的だが覚えやすい。

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「不快な獣」では、ねずみの他に、アライグマ(洗熊:Procyon lotor )、ハクビシン(白鼻芯:Paguma larvata )、タイワンリス(台湾栗鼠:Callosciurus erythraeus thaiwanensis ) 等のはく製が展示されている。
神奈川県ではアライグマ、タイワンリスの増加が著しい。住宅への侵入被害が多いようだ。
いずれも外来生物規制法の対象となっているが、根絶はすでに不可能だろう。

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アライグマのルックスは愛らしいから、不快と感じる人は少ないのではないか。はく製を撫でる人もいる。
家屋の屋根裏に侵入すると、そこで糞尿をする。不衛生の極みだ。
トイレは外で済ませて来いと言いたいが習性だから仕方ない。
アライグマの幼獣は、それこそぬいぐるみの様に可愛いが、成獣は決して人に馴れない。
飼いきれなくなったアライグマを野に放ったツケが今の有様。
やはり、罪深きは私たちヒトだ。

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こちらは、古くから民話に登場する在来種のタヌキ(狸:Nyctereutes procyonoides )だ 。日本人にとって、最も身近な野生動物のひとつだろう。
タヌキの被害はあまり聞いたことがない。アライグマとの比較のために展示したようだ。
毛皮を採るためにタヌキをロシアに移入したが、これがヨーロッパで生息域を広げているらしい。やれやれだ。

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ハクビシンもなかなか可愛いルックスの動物だ。
実は、移入生物なのか否かよく分かっておらず、外来生物規制法の対象にもなっていない。
昔から日本に住み着いていた動物なら、農業や家屋の被害を予防する対策を講じて、共生していく方策を探るべきだろう。

「不快」は人の主観だから個人の感性によって異なるし、程度もあるだろう。

不快な獣であっても、今そこにある生物を人の生活圏から完全に排除することはできない。
被害を予防する方策を講じることも大切だが、ある程度、人が受忍することが必要だと思う。

保護をする、駆除をする、いずれにしても野生生物を人が管理することは難しい。

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2011年6月 4日 (土)

三人の悪ガキ

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ユキノシタ(雪の下:Saxifraga stolonifera )が花を咲かせている。
寒さに強く、雪の下から緑の葉をのぞかせることが、名前の由来らしい。

ユキノシタの花を見るといつも可笑しくなってしまう。
私には、上の三枚の花弁がまるで悪ガキが悪戯をして笑っているように見えるからだ。

子どもの頃、庭に生えていたユキノシタの葉を天ぷらにして食べた。
少し苦かった記憶があるが定かではない。

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2011年6月 3日 (金)

天才の眼

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セイヨウミツバチ (西洋蜜蜂:Apis mellifera ) は、本来はヨーロッパやアフリカに生息するミツバチだ。

日本の在来種はニホンミツバチだ。ニホンミツバチの養蜂は古くからおこなわれてきたようだが、明治時代に採蜜量が多いセイヨウミツバチが専ら飼育されるようになった。

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動物行動学の大家、カール・フォン・フリッシュは、セイヨウミツバチを観察して、彼らがダンスを言語としてコロニーの仲間とコミュニケーションすることを発見した。
ミツバチは、餌場(花)を発見したハチは、巣から餌場への方向と距離をダンスで仲間に教えることができるのだ。

今では、高校生物の教科書にも記述されているが、これを発見したフリッシュの観察力には驚かされる。
ビデオカメラが普及した現在とは比べ物にならないほどの忍耐力が必要とされただろう。

ファーブルもそうだが、偉大な観察者はどれほどの眼力と洞察力を持っていたのだろうか。まさに天賦の才だ。

凡人の私には、一生かけても見えないこと、分からないことが多すぎる(天才達と比較するのもおこがましいけどね)。

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2011年6月 2日 (木)

ディスカバリートーク

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国立科学博物館(科博)には「研究者によるディスカバリートーク」というイベントがある。
科博の研究員が、自らの研究を一般の来館者に分かりやすく解説する30分程度のミニ講座だ。

私はこれが楽しみで、訪れたときはよく聴講している(特に昆虫がテーマであれば必ずね)。

国立科学博物館 ディスカバリートーク

先日は、動物研究部の先生の「ドクガ(毒蛾)」の解説を聴いた。
多くの種がいるが、住宅や公園で問題になる「チャドクガ(茶毒蛾)」がメジャーネームだ。
チャノキ、ツバキ、サザンカなどツバキ科の植 物の葉を、数十頭が集団になってモリモリ食べる。
幼虫には毒針毛が数十~数百万本も密生している。これに触れるとひどい皮膚炎になる。とんだ災難だ。
チャドクガは、卵→幼虫→蛹→成虫のすべてのステージで毒針毛をもっている。
脱皮殻にも毒針毛が残っているので、羽化後や駆除した後も油断できない。

研究者にこんな質問をしてみた。

チャドクガの毒は哺乳動物に対しては有効と思えるが、鱗翅目の主要な天敵である鳥類に対しても有効なのだろうか?
毒を持つことは生き残りに有利なのだろうか?

回答は、

有利か否かは実験をしてみなければわからない。
他に食べるものがなければ鶏はドクガ類を食べる。
ただし、黄、黒、赤の警戒色の昆虫は鳥類はあまり好まない。

素人の素朴(幼稚だね)な質問にも、真摯に答えてくれるのが嬉しい。

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吊られて吸蜜

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花には花蜜を求めて、多くの種類の昆虫が集まってくる。

これはハチではない。双翅目(ハエ、アブの仲間)のビロウドツリアブ(びろうど吊虻:Bombylius major )だ。

姿形がハチに似たアブは多いが、一番大きな形態上の違いは翅の枚数。
ハチは前翅と後翅の2対で計4枚なのに対して、アブは後翅が著しく小さく変化して「平均棍」という器官になっている。
つまり、見た目は2枚の翅しかない(だから、アブやハエの仲間は双翅目)。

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翅の枚数は少ないが飛行能力は高い。ツリアブは空中に静止するホバリングが得意だ。
ホバリングして長い口を花に差し込み、上手に花蜜を吸う。花にとまらないのだ(ハチドリみたいだね)。
この様が、花から吊り下げられているようなので「吊虻」と名付けられた。

柔らかそうな毛で覆われ、丸々とした体格が可愛らしい。

ツリアブに刺される心配は全くいらない。

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