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2011年5月31日 (火)

日本代表?

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マメコガネ(豆黄金:Popillia japonica )は、日本全土に分布する体長1cm位のコガネムシだ。
成虫は、マメ科、ブドウ科、ヤナギ科などの花や葉をモリモリと食べる。葉は穴だらけになる。
もちろん、ダイズやブドウなど大切な農作物の葉も食い荒らすので、農業害虫として防除の対象となっている。

昼間に、集団で路傍に生えているマメ科植物の葉を食べる。
ボロボロの葉が目立ち、探すのは簡単だ。
葉の上で雌雄が交尾していることも多い。

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マメコガネの米名は「Japanese beetle」。
日本を代表するコガネムシ類に奉られたような名前だが、これには、怨嗟、怨念の歴史がある。

今から百年近く前、アメリカ合衆国ニュージャーシー州でマメコガネが発見された。
日本から輸入したアヤメの球根に、マメコガネの幼虫が紛れて侵入したものと考えられている(いうまでもないが、人為的な要因なしにマメコガネが太平洋を横断することはできない)。

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マメコガネは日本在来種だ。
すなわち、国内のマメコガネは、哺乳類、爬虫類、鳥類の他、細菌や線虫などたくさんの天敵に囲まれて、熾烈な生存競争をしている(葉を食べている時はボケっとしていて、動きも鈍いけどね)。
マメコガネも他の生物に利用される立場にあるので、個体数は常に圧迫されている。もし、大量発生があったとしても、長期間継続することはない。

これに対して、マメコガネの新天地となった北米には天敵が少ない。
北米でマメコガネは一気に分布を広げ、たちまち農業大国アメリカの重大な農業害虫となってしまった。
農作物に大打撃を受けた農業関係者の恐怖と怒りはとても大きかったそうだ(そりゃそうだよなぁ)。日本から天敵(生物農薬)の導入などを図ったが効果は今一つ。

太平洋戦争時には、対日戦争のプロパガンダにマメコガネ(Japanese beetle)が使われた。

侵入した農業害虫のマメコガネを徹底的に駆逐するように、敵国(日本)の世界侵略を阻止してこの戦争に勝利しよう・・・。

こうして、マメコガネは一般のアメリカ人にとっても、反日の象徴になってしまった。

マメコガネにしてみれば、頼みもしないのに遠くに運ばれ、彼の地で餌となる植物を食べて世代を継いだだけなのだが・・・。
人間とは勝手なものだね。

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