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2011年5月26日 (木)

花盗人(はなぬすびと)

狂言「花盗人」のあらすじは、

桜の枝を折って盗んだ男が、屋敷の人に捕らえられて桜の幹に縛りつけられる。
男は花を折って愛でるのは盗人ではないと弁明して歌を詠む。
その風雅さに心動かされた屋敷の人に許されて、宴をともにする。

というものだ。

まあ、凡人の私には、ただの苦しい言い訳としか思えないが、花を愛でる気持ちに情状酌量ありということか。

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ハナムグリ(花潜:CetoniaEucetoniapilifera )は花盗人。
その名のとおり、花に潜り込んで花粉を貪る。体中が花粉だらけになっている。

P5088125

P5090564

クロハナムグリ(黒花潜:Glycyphana fulvistemma )も、花粉なしには生きてゆけない。
ハルジオン(ヒメジョオンかも?)の管状花に頭を埋めてひたすら食べる。

P5090592

ハナムグリ達に花を愛でる気持などあろうはずがない。
高カロリーの花粉を食糧にしているだけだ。
では、この行為をなぜ植物が許すのか。
命を繋ぐ貴重な花粉を盗まれてもよいのか?

それは、ハナムグリがポリネーター(pollinator:花粉媒介者)だから。
植物にとってハナムグリは、花粉を運搬して受粉させてくれる大切な存在なのた。
多少、花粉をが盗まれたとしても植物が得る利益は大きい。
喰われる分を見込んで花粉を生産している(それでも、喰われ過ぎだろと思うけどね)。

花盗人のハナムグリは、歌も詠まず、風雅のかけらも持ち合わせないが、植物は自らの利益のためにハナムグリの行為を許す。
いや、むしろ積極的に花粉を食べさせているのだ。

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昆虫ではないが、綺麗な緑色をしたハナグモが花に陣取っているのをよく見かける。
こちらは花粉を食べるわけではない。
花を訪れるハチ、アブ、カミキリムシなどの昆虫を捕食するハンターだ(私には花粉を食べているようにも見えるのだが?)。

美しい花の上でも、毎日、生存競争が繰り広げられている。

生き物の世界は、本当は厳しいんだよなぁ。
平和ボケした人間の私には、昼食を食べに入った定食屋で、突然、命を落とすことなんか想像できないけどね。

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